焦りは危険!事業再構築補助金
2021.04.28
いま、大注目の補助金
人手不足、後継者不在、売上減少、そしてコロナ。
中小企業存続の危機が叫ばれるなか、
満を持しての支援策が「事業再構築補助金」です。
意欲ある中小企業に対し、現状からの脱却に向けて、
新分野・新事業への舵取りを支援する補助金です。
経済産業省の事業としては破格で、その規模は1兆1485億円。
採択予定件数は5万5千件。
1社あたりの補助上限額は6千万円(中小企業向け通常枠)と高額です。
我先にと申請を急ぐ事業者さんもお見かけしますが、
ちょっと待ってください。
着手する前によく考えることが大変重要です。
申請書に着手する前に
補助金は助成金と違って、
事業計画書を作成して審査に通る必要があります。
補助金の審査は年々厳しくなってきています。
採択率も、例えば「ものづくり補助金」は40%と言われております。
審査に通過するためには、その事業が魅力的で将来性があり、
社会のニーズに応えられる事業と感じてもらえる必要があります。
そのためには、説得力のある事業計画書に仕上げなくてはなりません。
焦る必要はない
初回の方が、採択率が高いとはよく聞きます。
そのためかどうかわかりませんが、
競うように我先にと申請を急ぐ事業者さんがいらっしゃいます。
しかし、焦って申請なんかすると、ろくなことがありません。
「事業再構築補助金」は赤字補填というネガティブ視点ではなく、
未知の領域に挑戦する中小企業を支援するポジティブな補助金です。
しかし、挑戦的であるがゆえにこの補助金はリスキーでもあるのです。
じっくり自社の将来の方向性や次世代の意見も取り入れながら考えていきたいものです。
計画途中で方向性がブレたり、申請後に「やっぱり」と後悔したり、
採択された後の事業の断念はその後の信用にも関わりますので注意が必要です。
今後も複数回の公募を予定してますので、焦る必要はありません。
事業計画書に取組む前に、または取組みながら、
自社事業をじっくり考える良い機会と捉えてほしいと思います。
社長自身が熟考を重ねた決断であれば、
認定支援機関も積極的にアドバイスしてくれるでしょう。
しかし、補助金ありきで、
「先生、よろしく」
では否定的にならざるを得ません。
逆に急き立てるような「申請推しの補助金・助成金支援の専門家」は注意が必要です。
※ この記事の内容は、
執筆時点(2021年4月28日)の情報を基にしています。
今後、制度内容が変わる可能性があります。
また、今回注目のこの補助金をわかりやすく解説したものです。
あくまで概要を筆者の視点で述べたものになりますので、
詳細は必ず公募要領をご確認ください。
《参考》事業再構築補助金事務所
https://jigyou-saikouchiku.jp/
※公募要領等はこちらからご覧頂けます。
※具体的な補助金に関するご質問は、
以下の「事業再構築補助金事務局コールセンター」
へお問い合わせください。
(事業再構築補助金事務局コールセンター)
【ナビダイヤル】 0570-012-088
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